日記
・前回の日記に引き続きやはり日記です. 時系列は今日までで, 順不同です.
・そして前回の日記に引き続き平家物語の話をします. 序盤に登場した祇王が出家して入ったと言われる祇王寺は京都の嵐山にあります. この祇王寺, 恥ずかしながら私が平家物語について何も知らなかった際に一度出向いたことがあり, 小さく, 寂れた場所であると(失礼な!)印象を抱いていましたが, あそこで祇王や仏御前が念仏を唱えて過ごしたのだと思うとあの静かな佇まいも納得します. あそこで祇王と仏御前が余生を過ごした, いや, 凄いですね! 暖かくなったら平家物語縁の地を訪ね歩く会をしたいです.
・Twitterのトレンドに「閃輝暗点」という単語があって思い出しましたが, 大学受験を控えた高校三年生の頃に「目の奥」に鈍痛があり, 吐き気を催し, 動けなくなってしまうという症状が頻発し, 悩んでいました. 症状を改善する方法としては「吐いて寝る」これに尽きており, 症状は大学に入学してからすっかり治りました. この症状の前兆として私も何度か閃輝暗点を体感していました. 私が高校三年生のまさにその症状に苦しんでいる際に時に書いた文章をnoteに以前アップしました. 当該記事へのリンク.
この頃はまだ原因不明の「目の奥の痛み」と解釈していた症状ですが, 今思えばこれは偏頭痛だったのではないかと考えています. 以前どなたかの文章で同様に「目の奥が痛いと思っていたら偏頭痛だった」という経験を目にしたことがありますが, 私の場合もまさにそれだったのではないかと.
・春, それは書類を生成する季節ということで, 私も多分に漏れず幾つかの書類を生成しています. こういう書類を書く際には自分の物事を評価する観点を, 他者のそれにすり合わせる必要が生じるので少し神経質になってしまいます. 書類では理想的な事柄を書き連ねざるを得ない場面があるのですが, 今の自分と離れた理想に近づくために努力する, 完成形まで自分を近づけるという風な努力のしようは強迫的な性格を帯びてしまうということが(私個人の場合は)経験則から分かっているので, 出来ることを少しずつ増やしてゆくという方が良いのだと思います.
この違いをどう表現したら良いのかわかりませんが, 前者は理想に引っ張られる感じで, 後者は己の内側から延長してゆく感じです(語彙の不足). 前者に則って書類を書こうとすると, 「ある社会的な流れがあって, その流れに欠損している箇所があって, 私はそれをやりたい」みたいな, あまり魅力を感じない文章が生成されてしまうので気をつけたいです(私はこれを「歴史の穴埋め作業」と言ったりしています. 穴を埋めるよりは新たな地を開拓する, ことはできなくても, そういう気概は失いたくないものです).
・私が長年愛用していたシャーペンが壊れましたので, 葬式を執り行います. 幸にして私の下宿にはたくさんの線香があります. お寺を尋ねてみるとそのお寺オリジナルの線香が売っていることがよくあり, そのお寺の「匂い」をよく表した商品となっています. 私はしばしばお寺ならではの線香を購入します. 線香を購入するようになったきっかけは友人が両親へのお土産に購入していたからでした.
2/28の登山(愛宕山-地蔵山)
・兼ねてから雪山に登ることを考えてきました. 実行しなかった理由としては装備を揃えるのにお金が掛かることに尽きましたが, 経済状況にも余裕があるのでついに実行した, という形になります. しかしながら一人でいきなり厳冬期の高い山に挑む勇気はありませんでしたので, 残雪期の今から初めて少しずつ慣れてゆこうと考え, 第一弾として愛宕山-地蔵山を選びました.
・愛宕山は雪のない時期に友人と登ったことがあり道は分かっていました. また途中までは雪もなくアイゼンが必要なのは愛宕神社付近と地蔵山に至るまでだったので, アイゼンデビューとしてはちょうど良いかと思いました. 初期費用はアイゼンとストックで合計で2万ちょっとだったと思います.
・以下写真とその説明です.
清滝バス停からスタート. なおバスの始発に乗り込んだのは私だけでした. 帰り道には多くの登山客とすれ違いましたので, 平日だからというより, 単に早すぎただけのようです.
しばらくは単調な階段が連続します. 気温も非常に暖かく, しかもユニクロのフリースが異常な防寒性能を発揮したため汗もダクダクでした(これは反省しなくてはなりません, 適度に涼しく保たないと汗が体温を奪いそうです). キリンジの「TREKKING SONG」を思いながら歩きました.
中腹で初めて残雪を見かけました. ストックが優秀すぎてこの辺りまでは全く疲れなかったです.
とかいっているうちにアイゼンが必要になってきて装着. 歩行に慣れるまでに少し時間がかかりました. 単純に靴の重量が増えることと, 氷に刺さった刃を引き抜く力が必要で, 意外と体力を消耗しますね. などとアイゼン装着による変化を観察しているうちに愛宕神社の黒門に着きました. 調べたところこの黒門は神仏習合時代にあった白雲寺というお寺の名残だそうです. その白雲寺も明治時代の神仏分離によって廃絶されてしまったということです. ちょうどこの前に植物園で友人と神仏の話をした記憶があるので, 良い勉強になりました.
愛宕神社に参拝をしたのち, とりあえず記念に自撮りを行いました.
地蔵山への道中. 雪の量が増えてきて, 杉並木で錯視が起きそうだなと感じて撮影した記憶.
いや, 右には行けないだろ, と思って撮影. 雪積もる山では人の足跡(トレースというのでしょうか)がとても頼りになるということをここらへんで多少迷ったことで痛感しました. 地図を携帯していたので直ぐに元のルートに戻れましたが, 本当に正しいのか?という不安がつきまとう中, 人の足跡を見つけて安心しました. 慣れるまでしばらくはそれなりに人が登ってトレースがあるコースがあるような雪山, あるいは一本道しかルートのない雪山を登ることにしようと思います.
地蔵山に至るまではこのように雪の重みでたわんでアーチ状になっている樹々を屈んで通ってゆく箇所がずぅっと続いており, 中腰での歩行はなかなかに疲れました.
地蔵山の山頂にて誰かが顔を描いていたので, 私は両手を付け足しました. 山頂までは一人の方としかすれ違いませんでした. 登山する方が少ない割に人の踏み跡がはっきりしているのは, もうこれ以上雪が降るようなことがないからでしょうか.
帰りに見えた東の山々. 皆子山とか武奈ヶ岳のある方向ですよね. 武奈ヶ岳も以前に友人と夏に登ったのですが, 雪の残るうちに登ってみたいですね! と思いきや冬はバスが運行していないようで, 免許のない私には麓までアクセスする手段がありません(完)
総評として, アイゼンやストックに慣れることのできた非常に良い登山でした. 次は快晴ならば伊吹山に登ってみようかなと考えています. 残雪期にたくさん経験を積みたいです.
今回は下山する際に麓の気温が15度くらいまで上昇しており, すっかり春の陽気と言った風で, ヨエコの桜道の歌い出し「春ですよ 耳元でぬるい風」が思い出されました. 春, それは書類を生成する季節, それに花粉症の季節ということで, 私はこの季節になると一切の登山活動ができなくなってしまうので, その前に!
今日の日記は以上です.