ある日, 星宮いちごと霧矢あおいは, あおいの趣味であるアイドルの情報収集の一環として週刊誌を読んでいる際に吸血鬼アイドル・藤堂ユリカの素の姿が暴露されている記事を発見する. 2人がユリカにそれを伝えると, 彼女はショックの余り部屋に閉じこもってしまい, 油断した自分の不甲斐なさやファンを裏切ってしまったという罪悪感から一時は来たるLoLi GoThiCのロックフェスを辞退してアイドルを辞めるとまで言い放つ. どうにかユリカに立ち直って欲しいいちごは, 偶然に夜に寮の前の生垣裏に潜みユリカが獲物を求め彷徨うのを待ち続けるユリカのファンたちを見つける. いちごはユリカを部屋から連れ出してファンの姿を見せ, ユリカはファンに自分がまだ愛されていることを知る. ユリカはロックフェスに出ることを決意し, いちごたちも含めてLoLI GoThiCのプレミアムカードを貰うためにトップデザイナーである夢小路魔夜の棲む洋館に向かう. 洋館では魔夜に雇われたエキストラたちが怪物に扮してユリカたちの行く手を阻むも, いちごたちが身を挺してユリカに道を作り, ユリカは遂に魔夜の元に辿り着く. 魔夜はスキャンダルの載った週刊誌を見せて覚悟を問い, ユリカは誰よりもLoLi GoThiCのドレスに相応しいアイドルになると宣言して応じて魔夜からドレスのプレミアムレアカードを受け取る. LoLi GoThiCのプレミアムレアドレスに身を包んだユリカはステージで最高のパフォーマンスを披露し, 完全復活を果たしたのだった.
今回のとても感動するシーン: LoLi GoThiCのトップデザイナーである夢小路魔夜は, 自分のドレスを「強い女の子」に――毅然と, 凛々しく, 顎はツンと上向きに――着てほしいとユリカに告げます. さて, 最後に完全復活を果たしたユリカ様をご覧ください.
毅然と,
凛々しく,
顎はツンと上向きに,
100000000000000000000000000000000000000000000点です…….
お後が宜しい終わり方でしたね. さて今回はユリカの自己肯定感の低さが節々で影響を及ぼしていましたが, 最後には素の姿についてファンに言及されても「300年に一度しか見せないレアな姿」だと切り返せるまでになっていました. このような復活劇を遂げたのも, プレミアムレアドレスを着て勇気を振り絞ってロックフェスに出演したからこそですね! 自分のなかではとても深刻な事態に感じていても事実はそうでないという事はけっこう多いですよね. 自分のなかでももしかしたら杞憂なのではないかと思ってはいるのですが, なかなか一歩が踏み出せません. 今回はいちごたちが一緒に魔夜の棲む洋館にまで同行したり, ユリカのために魑魅魍魎(に扮したエキストラ)の足止めをしたりなど, 友人のおかげでいちばん難しい初めの一歩を踏み出せたということでしょう. 魔夜曰く, 魔夜の部屋まで辿りつけたのはユリカが初めてだったそうですから, ユリカ一人だったらどうなっていたか分かりません. いや, 本当に, もしユリカが洋館で心に傷を負ってアイドルとして再起不能になったらどうするつもりだっのかと思ってしまいますが, しかしプレミアムレアカードを受け取ろうと決意した時点でユリカはほぼ立ち直っていたようでしたからきっと大丈夫だったでしょう. 初めの一歩さえ踏み出せてしまえば, あとはその勢いで次の一歩, また次の一歩と歩んでいけるものですね.
ユリカはファンが自分の元を離れてゆくことを想像していましたが, ファンの反応はユリカの想像とは真逆で, 素の姿のユリカもとても良く受け止められていました. そもそも, ユリカのファンになったらまずユリカについてインターネットで調べるうちに吸血鬼キャラがなかった頃の素の姿でのアイドル活動を知るのが恒例となっていそうだな~と思っていて, そこからユリカの吸血鬼像が段々と今のキャラに固まってゆく, その努力の過程も含めてユリカのファンなのではないでしょうか. 最古参はきっと今のユリカの姿に嬉しさで咽び泣いでいることでしょう. 新参の私ですら泣いています.
しかし中学1年生がプライベートで, しかも病院でパパラッチされて, ここまで精神を病んでしまうとは……週刊誌の憎さに私も一時は龍となって怒り狂いましたが, 学園長が仰っていたように「アイドルにスキャンダルは付き物」, 宿命としてこういう事件に遭遇するのかもしれません. 学園長も仮面を被って伝説のアイドル・マスカレードとして活動していたのですから, 週刊誌に追いかけまわされたことも何度もありそうで, そういう自身の経験を踏まえたうえでの発言だったのでしょう. もしかするとマスカレードが解散した切っ掛けもスキャンダルだったりするのかなとか勘ぐってしまいます. ユリカはその宿命を乗り越えることができたので, これからはもう油断して素の姿をスクープされたとしても完璧な対応を見せてくれそうですね. 記者の血を吸い尽くして殺してほしいです.
21話以降も楽しみです. ついに以前から話題に上っていた映画のオーディションですね!
・情報収集のためとはいえ, あおいはゴシップの載った週刊誌も読んでいるのですね, たまにおじさんくさい反応(前話の感想を参照)をするのもその影響でしょうか……?
・ところで週刊誌に藤堂ユリカ(13)とあって, 13歳!?!?!?!? と思ってしまいましたが, そうか, 中学1年生ですものね…….
・今話も「穏やかじゃない」が聞けました, 前話からちょっとずつ流行らそうとしていますね……
・ていうか病院で写真を撮影していいのでしょうか……? (週刊誌は13歳の少女が病院で診察を待っている姿の写真を撮影するほど道徳がないのですか?)
・アイカツランキング, 初めて聞いたのですが, これって今後出てくるのでしょうか? (出てこないような……)
・ところで夜にジョニーがバスケットいっぱいに新鮮なトマトを持っていたのは, おそらくユリカのお見舞い……または彼女を元気づけようとしてトマトを持ってゆく最中だったのではないでしょうか? と思ったら学園長室でトマトジュース作ってて草(は?)
・鴨川の等間隔カップルのように生垣の裏にユリカのファンが均等に並んでいる光景, めっちゃ良いですね……! たまには門限も破って, ユリカが獲物を求めて彷徨うのを皆で出待ちしている, これもまた青春~! アイカツはモブとされる生徒たちの表情も豊かで外見に個性もあって好きです! (筐体では彼女たちも操作できたりしたのでしょうか?)
・ひとりでに洋館の門が空いた時, おとめだけ怯える皆と違って目を輝かせているのが可愛い! 洋館に入ってからもおとめは一人だけ次々に襲い掛かる洋館の刺客たちを楽しんでいて, 一人だけ表情が輝いていて面白いです. 一方でいちごは目に涙を溜めていて, ホラーが苦手なのでしょうか? 私はもっと蘭がホラーが苦手だという予想をオタクなりにしていましたが, 回し蹴りで騎士を倒したりするなど率先した勇気ある行動が目立ちました. かっこいい
・プレミアムレアカードを貰った時のユリカの笑顔が眩しすぎて, せっかく血を吸って眷属にしてもらったのに一瞬で灰燼に帰してしまいましたが, 終わりよければ全て良し, 私の生涯に一片の悔いなしと言ったところです. さようなら.
・これは以前にも言及しましたが, 最後のファンが折り畳みの携帯電話を持っていて時代を感じました. おそらく放送は2013年ではないかと思いますが, 確かにその頃はまだスマートフォンがマイノリティでしたね…….