星宮いちごの父, 星宮太一が帰国した. いちごは実家に戻り, 食べ物のバイヤーとして世界各地を飛び回る父親の話とお土産のアマゾンの奥地のある部族が栽培する門外不出のスターグレープを楽しむ. 太一はいちごのアイドル活動を見るために娘と共にスターライト学園に出向き, 学園長や担任のジョニー別府, そしていちごの親友である霧矢あおい, 紫吹蘭, 有栖川おとめ, 藤堂ユリカに挨拶し, 彼女たちの練習を見学する. オーディションも必ず見に行くといちごと約束した太一だったが, スターグレープを栽培している部族の族長からスターグレープを持ち出しても良いという許可が得られたという一報を受け, 翌日直ぐに日本を発つ. オーディションを見るという約束がエイプリルフールの嘘になってしまうのではないかといちごと心配するあおい達だが, いちごは気丈に振る舞う. オーディション当日, 太一は族長の計らいもあっていちごの出番直前に会場に辿り着くことができ, 娘のオーディションを見届けることができたのだった.
この父にしてこの子ありという回でした. いちごの父親である太一はどうやら世界中で美味しい食べ物を見つけ, それを輸出入するというバイヤーとして働いているようです(同僚との電話が日本語だったので, 本社は日本にあるものと思います). 彼のお土産話はジャングル奥地(風景を見る限りアマゾンです)でピューマに追いかけられ, 川に入って逃れたところで今度はワニに囲まれたのでワニの背に次々に飛び乗って対岸に辿り着いた, という奇想天外なものです.
太一はいちごやらいちの前で嘘を吐いたことはなく, 今回もオーディションを見るという約束を無茶をしてまで守り通しました. 上の奇想天外な話が真実なのかは別としても, 「嘘を吐かない」という主義がいちごのような真っすぐな子供を育んだのでしょう. 子供のころから大人たちが本音と建前を使い分けている様に触れてしまうと, 実際の感情と言葉が乖離していることに混乱したまま素直な意思疎通を学べず育つ, という例もあるようです(確か加藤諦三の「モラルハラスメントの心理構造」という本に同様のことが書いてありました. 確かに親を信用できなかったら信用できる大人がいないので人間不信を抱いてしまいそうです). 腹の内を探り合い続けてお互いに疲弊するというような無為なことはなく, 言ったことを素直にそのまま受け取れる素養がいちごに備わっているのは太一のおかげかもしれません. なんといっても太一はユリカの吸血鬼キャラを真に受けるような性格です……. いちごの父親譲りの真っすぐさはあおいたち親友にも良い影響を与えています. 太一も太一だからこそ部族の族長にスターグレープを外に出しても良いという許可を貰うまで信用されるに至ったのでしょう.
ところで太一は織姫学園長を「ひめちゃん」と読んでいましたが, 太一はマスカレードが活動している頃から学園長やりんごと知り合いだったようですね. 太一と彼女たちとの馴れ初めは何時頃だったのか明かされる日が来るのでしょうか, というよりそもそも今後太一に出番はあるのでしょうか, 気になります!
26話以降も楽しみです. いちごたちも進級し, 新入生が入って来ますね!
・ジョニーが登場する特殊な導入に驚きました, エイプリルフールだからですね. アイカツ!はリアルタイムと進行しているので, 生で見たかったですね……. と同時に, もしそうであればいちごたちは今もどこかで活躍しているのだろうか, という遠い思いが湧いてきます.
・りんご(いちご母)が夫の事を太一君と呼んでいて微笑ましい……! 私の父も母を名前+ちゃん付で呼ぶことが多かったことを思い出します.
・吸血鬼キャラのユリカが雪男に「ないないない」って言うのは面白いですね. というか何でユリカは室内で傘をさしているのですか?
・おとめが想像する雪男とホッキョクグマはだいぶデフォルメされていましたが, もしかしておとめの視界ってこんな感じなのでしょうか……?
・(星宮りんご=マスカレードのみやを仮定します) 太一は星宮家に婿入りしたことになりますね.
・太一が旅発つときに空港の電光掲示板に書いてあった航空会社は「カピバラ航空」でした.