毎日アイカツ!「第4話 Oh! My! Fan!」

(記事作成日時:2021-05-06 14:44:53 +0900 JST)

概要

霧矢あおいはある日, 担任のジョニー別府から自分宛てのファンレターを初めて受け取る. あおいと一緒にたこ焼き屋のキャンペーンキャラクターを決めるオーディションに出場することになった星宮いちごも, 前回のオーディションでの失敗を繰り返さないために足腰を強化しようと公園でランニングをしていたところ, 偶然に自分のファンだという少年太田駆に出会う. オーディションで転倒しても直ぐに立ち上がった姿を見ていちごのファンになったという太田は, 陸上競技でスランプに陥っており, 陸上部を辞めようと考えていた. しかしながらいちごやあおいとランニングを共にし, 彼女たちが頑張って陸上部である自分のペースに追いつこうとする姿を見て走る楽しさを思い出し, 陸上を続けることを決意する. あおいといちごがたこ焼きのオーディションに合格した同日, 太田も陸上の大会で自己ベストを更新して予選を突破したのだった.


感想

いちごは導入にて, カメラに表情を作りポーズを取る練習で担任のジョニーに「微笑むのはカメラにではない, カメラの向う側にだ」と注意されます. 今話は, いちごがその言葉の意味を自分のファンである太田との交流を通じて理解するという回でした.

トップアイドルを目指す競争と同じように, 太田も陸上部の激しい競争――寮で暮らしていることからして, かなりの名門なのではないかと想像します――のうちに不調に陥り, 陸上そのものの楽しさを見失っていました. 私もそういう競技のうちの競争という要素に傾倒し過ぎるきらいがあるので共感できますし, 同時にそのような状況でいちごのような人を見て競技そのものに対する純粋な楽しみを再発見することについても「俺も俺も!」となりました.

いちごが太田の走るペースに追いつけず諦めかけた際には, 前話で美月が深夜に激しいダンスレッスンをしていた姿が目に浮かび上がります. トップアイドルになるためには美月以上の努力をしなくてはならない. そう決意したことを思い出した彼女は歯を食いしばってペースを上げます. その姿を見た太田も, きっと予選会で走る時にはいちごが頑張って自分に食らいつこうとする様子が思い浮かんだことでしょう. こうして美月, いちご, 太田, とひとの熱が伝播して行きます.

そうしていちごは, 自分の気付かないうちに自分の姿が(しかも, 自分が「失敗している」姿ですら!)太田を含めて色々な人, すなわち「カメラの向う側にいる人」に良い影響を与えているのだ, ということを学びます. 誰かの応援で彼女たちが頑張り, また彼女たちが歌う姿を見て誰かが頑張るという循環に彼女が気付くシーンを見て, 私は今までほとんど応援している人々に対してはどちらかといえば「影ながら応援する」という姿勢を保っていましたが, たまには文章等で感謝の気持ちを伝えたりするのも良いかもな, と思いました. 私だけ活力を頂いていても善は巡り得ないのかもしれませんね.

5話以降も楽しみです.


その他(箇条書き)

・黄金のたこは銀だこが元ネタでしょうね.

・太田の下の名前が駆(かけると読むのでしょうか?)であることはEDで知りました.

・紫吹蘭さんのメイン回がそろそろありそうですね!

・掲示板にオーディションの情報があるの, 大学の就職情報の掲示板みたいですね.

・いちごが美味しそうにたこ焼きを頬張る様子の作画が良い

・オーディションに合格が決まったときのいちごとあおいの抱き合う姿が良い

・あおいの「はじめてのファンは私だから」という台詞は, 冒頭の「いちごにも知らないうちにファンができていたりするかもね」を意識しているのかもしれませんが, 独占欲が漏れ出ていて良い

良い


アイカツ