霧矢あおいは, 親友の星宮いちごがスターライト学園を辞めてアメリカに行くことを一ノ瀬かえでから偶然聞かされる. その後, いちごのスターライトクイーンカップ決勝進出を祝い集まったあおい, かえで, 紫吹蘭, 有栖川おとめ, 藤堂ユリカ, 北大路さくらの前で, いちごはスターライトクイーンカップが終わったらすぐにスターライト学園を辞めアメリカに行くことを告げる. いちごのアメリカ行きは, あおいたち親友の皆が自分らしいアイカツをして活躍していることに刺激を受け, 自分のしたいことを改めて考えた上での決断だった. スターライトクイーンカップの決勝, 神崎美月と対決したいちごは, 2年連続でスターライトクイーンに輝いている美月に食らいつくも僅差で敗れる. 直ぐにアメリカに発つ飛行機に乗るために会場を去ろうとするいちごだったが, 美月が勝者に与えられたライブの権利を新たな挑戦のお祝いとしていちごに譲り, 蘭とあおいも揃ってソレイユが休止前の最後のライブを行う. ソレイユの3人は急いで空港に向かい, 搭乗口の前であおいは蘭にも促され堪えきれずに大粒の涙を流しながらいちごを応援し, 包容を交わす. 遅れてかえで, おとめ, ユリカ, さくらも合流し, 皆でアメリカに発ついちごを送り出した. その後, 織姫学園長はいちごだけではなく美月も同じく学園を去ったことを告げたのだった.
最終回ということで, いちごがアメリカに発つシーンが有るであろうことは知っていたので心して視聴したのですが, あおいの涙にもらい泣きしてしまいました…….
あおいはいちごといちばん付き合いが長いですから, いちごのことは何でも分かっている, というような気持ちを抱くだけの親密な関係があったのだと思いますが, ここであおいは彼女いわく「驚かされた」ことになります. 序盤のいちごの「皆でアイカツをする」という意識, 一緒に上がっていけるとは限らないけども, それでも皆でアイカツを頑張ろうという意思にあおいや蘭も良い影響を受けていたので, あおいは一見してそれに反するアメリカ行きを選択したいちごに戸惑いを隠しきれていませんでした. きっとあおいは親友である自分に相談してくれなかった, ということがすこし悲しかったのではないかと思います. いちごは「自分の」アイカツを見つけようとしていて, 自分の人生は自分で決めるしか無いと感じていたのだと思います. 母であるりんごがいちごに自分が伝説のアイドルであったことを教えなかった理由は「自分で自分の道を決めてほしいから」というものでしたが, このことを先日にりんごから打ち明けられた影響がここに現れているのではないかと思いました. 深い!
49話の感想を書いた時点では, いちごのそのような意識が「変化」したものと考えていました. しかし「思い出は未来の中に」といういちごの台詞, カレンダーガールの歌詞, そして今話のタイトルに共通する言葉から, いちごは「いま皆で一緒にアイカツをする」というより「未来まで含めて皆でもっとアイカツをしたい」と考えた結果この決断に至ったのであって, 「皆でアイカツをする」という意識自体が変わったわけではないのだと思い直しました. だってこの台詞, 未来でも思い出を作れるように, つまり未来でもあおいや蘭たちと変わらずアイカツをしていようという意思のまたとない表明ではないでしょうか? そうですよね!
皆がそれぞれのアイカツに邁進してゆく以上は, 物理的に一緒にいることのできる時間は少なくなってゆくことは間違いありません. いちごは自分のアイカツを模索して, かえでから聞いていたアメリカのアイカツ事情に興味が湧いて今回の決断に至ったわけですが, 自分のアイカツを模索しているだけではなく他人(あおいや蘭たち親友)のアイカツのこともしっかり考えているという印象を受けました. いちごがアメリカに行くにあたってソレイユが活動休止をしても比較的影響が少ない時期を選んでいたことが織姫学園長とりんごとの電話で明かされていました. この辺りは皆のアイカツに支障が出ないように配慮した結果だと思います. それにしてもいちごはりんごにすら渡米する相談をしていなかったということで, 潔いですね. それに「思い出は未来の中に」――きっとあおいや蘭たちがそれぞれのアイカツに邁進してゆくうちに, いずれ3人の道は交わることになるという強い予感を感じさせる良い言葉ですよね. この言葉には親友のアイカツへの絶大な信頼が良く表されているように思えます. カレンダーガールのこの歌詞の部分で私もいちごの渡米を知ったおとめ並にギャン泣きしてしまいました…….
そして今回も美月が物語に深く食い込んできましたね. 私は観る前からいちごが美月を破ることを予感していて, 実際にライブを見ても互角に見えたのですが, ジョニーや学園長らプロの視点では「いちごが美月に食らいついた」という感想でした. やはりまだ美月といちごの間にはわずかに実力の差があったのかもしれません. 今回は敗北という結果になったのですが, こう, 最後になってもいちごを勝たせないというところが良いというか, 最終回になってなお美月の強さを嫌というほど確認させられますよね.
美月の耳打ちはきっと学園を辞めることについてだったのでしょうね. しかしこの事については同じTristarのメンバーであるかえでやユリカに相談されたのでしょうか……? 相談していなくとも, 美月の口からちょくせつそのことについて2人に告げるシーンがあってほしいと思いました(2期以降にそういった事情が明かされるのかもしれません). 美月はずっと気にかけてきたいちごがついに自分と同じステージにまで上がってきて, 初めて「高め合う」という美月兼ねてからの願いが果たされたと感じているのではないでしょうか. Tristarは美月がリーダーでしたし, STAR☆ANISもいつの間にか美月がリーダーになってしまっていて, 美月は自分と対等な立場の人間を望んでいたように(私には)感じられていたのですが, 「他のメンバーを引っ張る」という役割を担わざるを得ない状況になっていたと思います. 今回の決勝で初めて対等な立場でいちごとステージに立てたのではないでしょうか.
それにしても決勝を見て「この2人がユニットを結成したらまさに太陽と月, 伝説のアイドルであるマスカレードにも引けを取らないのではないか」と私を含むファンも妄想したのではないかと思いますが, それは2期以降で果たされるのかもしれませんね. しかしその太陽と月の例えでゆくと, 両者が同じ舞台に発つことはないのかも……? 美月がなぜ学園を辞めたのか, これも2期で明かされることになるでしょう. 一気に2つのトップアイドルグループが休止してこれからどうなってしまうのか, いちごはアメリカでどんなアイカツをしたのか, そういうことは2期のお楽しみということで.
本当に(毎日という目標は達成されなかったので多少のタイトルに対する罪悪感はありますが)日課のようにアイカツ!を見て, 感想を書くという営みはとっても面白かったです. この期間の色々な折に触れていちごたちアイドルの言葉を思い出すようになりました. 私もアイドルの言葉に刺激を受けて行動を変えるようになった(この毎日感想を書くという行為も例えばそうです)ということで, もう立派なファンということでしょうか. 現時点では2期以降の感想を日課にする予定はないのですが, 変わらずアイカツ!の視聴は続けようと思います. まずはこれまでの歌を改めて聞いてみて, 歌詞を観察してみようかなと思っています. 感想には含めなかったことで語りたいことがいくらでもありますが, これは個別に記事に書くかもしれませんし, どこか(SNS等)で話すかもしれません.
2期以降も楽しみです.
アイカツ!に感謝.
・いちごがアメリカに行くことをしったあおいが「とにかくスターライトクイーンカップ、決勝進出おめでとう!」といちごを祝うのですが, この「とにかく」にちゃんと引っかかりを覚える蘭, 気遣いできる性格が現れていますね.
・「今までありがとうの印」って意味合いが!
・あおい-蘭-いちごの順に使用されたスプーン
・ところでダイオウイカって美味しいのでしょうか? 現実にはスルメの試食会などが催されたことがあるようですが, 寿司にするには相当の鮮度が必要ですね.
・いちごが学園を辞めると聴いておとめが泣き出すまでの表情の変化が細かく, 赤ちゃんがぐずってからギャン泣きするまでの変化と同じで驚きました.
・「ごめんねいちごたん, お話を聞かせて?」って台詞として本当に格好いいと思います. これが自然に口から出るおとめには文を書く才能があると確信しました. おとめが歌詞を真面目に書いたらとてもつもない良曲ができたりとか, そういう展開も期待したいですね.
・「ねえムーミン わたしに話して」みたいですよね
・いちごが決断の理由を明かした後, 全員が映るシーンであおいの表情だけがパフェで隠れて見えない…………
・太一が娘の勇姿をジャングルで視聴している……電波は? (ワクチンで5G接続云々の最悪話を思い出してしまいました)
・美月さんは勝利のインタビューからも分かるようにやっと念願の「高め合う仲間」を得たようですが, まさかその仲間がアメリカに発ってしまうとは…….
・カレンダーガールの歌詞が合いすぎていて涙が止まりません…………
・あおい……
・あおい…………!
・主人公があおいになってる
・蘭……聖母か?
・蘭の包容力がデカい
・このアニメ, 今話でもあおいと蘭が決勝に向かういちごを送り出した際の眼差しや, 蘭が涙するあおいを思いやる眼差し, 号泣するあおいをいちごが抱きしめた際の眼差しにもあるように, 「見守る眼」が大人びていて良いんですよね. こういう眼は, 私が思っていたように年を重ねてできるようになるものではなくて, 他人を思いやっている際に自然に現れるものなのかもしれません. (歳を取ると「自分」が意識に占める割合が減ってゆくように感じていて, それによって他人を思いやれるようになるということはあるかもしれません)
・蘭……蘭も泣いている…………
・美月!?!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?
・これで終わり!?!?!?!? なに!?!?!?!?!?!?
・これは, なに?
・Tristarは……? 休止……?
・スターライト学園はどうなるのですか? ぽわぽわプリリンしか勝たん? 世紀末?