いちごとあおいが編入してから一度も登校していなかった話題の地下アイドル・三ノ輪ヒカリが, ネットライブツアーを終え初めてクラスにやってきた. いちごとあおいの親友・紫吹蘭は, 毎年恒例のセンセーショナルスチューデントオーディションではいつもひかりと一騎打ちとなって敗北していた. 「本物」と認める長年のライバル・ヒカリに勝つため, 蘭はいちごとあおいが見たこともないほど自分を追い込んでゆくが, いちごとあおいの応援もあって蘭は笑顔を取り戻す. ヒカリにとってのファンのような存在であるいちご・あおいの為にも頑張ろうと思うようになった蘭の変化をひかりは喜び, 白熱した二人のオーディションは引き分けに終わった.
6, 7, 8話でそれぞれいちご, あおい, 蘭の回でした. 蘭の長年のライバルであるヒカリはファンのことを何よりも第一に考えています. ライブだけではなく自分の練習すらもファンの為にあると考えており, 地下スタジオでのダンス練習をのぞき見していたいちごとあおいにそれで怒るほどです. ヒカリのネットライブを見たいちごとあおいは, 彼女自身の熱の籠ったパフォーマンス, そしてそれを感じるファンたちの熱狂のなす一体感にヒカリのアイドルとしての思想を垣間見ます. いちごは以前に画面の向こうのファンを意識することを学ぶ回があったので, このヒカリのライブはとても刺激的だったでしょう. 第6話のサインの回で, ライブは双方向的で, 自分のパフォーマンスを発揮することだけに気を取られていては客を楽しませることはできないことに気付いたいちごだけに, ヒカリのライブの一体感には感動するものがあったのではないでしょうか.
蘭に対しては「8時以降は食べない」等の決まりをきっちりと守り, 規則正しく, 外れたことはしないという印象がありました. その印象の通り, 蘭は初めはいつもベストを尽くしているのだからオーディションがあるからといって特別なことはしないと発言します. しかし一方で, ヒカリに勝つためはいつも通りでは駄目だということに気付いており, 落ち着かずに外でダンス練習をしていました. いつも通りの事ばかりをしていてはいつも通りのことしか起きない(例年と同じ敗北という結果に終わる)ことに気付き, そして(第6話の感想でも言及したように)いちごとあおいと出会ったことによって普段のルーティンから外れた事も段々とするようになり, いつの間にか変化することを厭わなくなっていた. それが昨年までの蘭との決定的な違いです. またいつもなら自分をより追い込んでしまっていたであろうところで, いちごとあおいの特製ドリンクやそれにまつわる雑談のおかげで程よくリラックスも出来ていました.
ヒカリにとってのファンのような存在が自分にとってのいちごとあおいだと蘭は言いました. 以前までは蘭はおそらく自分を追い詰め, ファンを楽しませることについてヒカリに遅れを取っていたのでしょう. しかし今年の蘭のパフォーマンスはヒカリが「火傷しそうになった」と称賛したようにその点が克服されていました. 蘭も画面の向うに居る人に対して演技ができるようになったのです. 毎年敗北していたヒカリ相手に引き分けに持ち込むまでに成長したのは, 他ならぬいちごとあおい(=ファン)のおかげでしょう. しかし, ヒカリもレアカードを使った蘭と引き分けるとは相当の実力の持ち主ですが, 今後も出番があるのでしょうか……?
9話以降も楽しみです.
・これは以前から言及しようと思っていたのですが, クラスメイトで, 髪は銀髪のウルフヘア(で合っていますか?), 前髪を留めてそこに青のメッシュを入れている, あの女の子とてもかっこいいですよね. 確か何度か真っ白い制服を着ていたと記憶しています. どうやらあの女の子の名前は柴田七海というようですね. (ネタバレを避けるために極力アイカツ関連を自主的に検索することは避けていますが, 今回はどうしても知りたかったのでお名前だけ調べました.)
・蘭, そのスカートの丈でベンチで足組は宜しくないのでは……? (女子高らしくはありますね)
・ドリンクに焼き肉をいれようとするいちご……
・やはりジョニーのあのルー大柴めいたキャラは演技なのですね! いつか彼の過去についても明かされる日が来るのでしょうか.
・あおいが蘭の部屋を「ボーイッシュ」と評しましたが, ボーイッシュな部屋ってどういうことです?
・(余談) 今後, どこかで纏まって歌詞について考える回を設けたいと思っています. また, 10話までが終わったら全体的に文章を修正する予定です(基本的に感想は勢いで書いていますので, 文章が荒れ放題になっています. すみません).